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レンブラント 「夜警 NIght guard] 1642年

 一点を光に照らすように描く手法は、強調したいこと(心に感じているもの)を描く、印象派の到来arriveeを感じさせます。

 
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フェルメール 「耳飾りの真珠を付けた少女」 1665年

 感情を感じさせますね。人物画に感情やメッセージを表現した作品の登場です。この女の子、なにか訴えかけていますね。物言いたげなこの表情。人生を語りたげなこの表情。物語を問いかけるこの表情。見るものに解釈や受け取り方を任せる絵画のさきがけのような気がします。

 
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 グイド・レーニGuido Reni 1635年 「悔悛(かいしゅn)するマグダナのマリア Marie de Madeleine

 聖母マリアとは、違います。キリストの死に立会い、また復活にも最初に立ち会ったマリアです。娼婦だったという説もあります。キリストに7つの悪を追い出してもらったという話からでしょう。キリストの女だったという説もあります。「罪の女」とも言われています。その後、キリスト教の布教に生きたとのことです。この時代のマグダナのマリアの絵は、色っぽく描かれているものが多いです。肌の色彩的美しさ、もちもち感phisiqueは、realismeですね。そう表現することが可能になった時代なのでしょう。男性が吸い付きたくなる表現ですね。ですが、骸骨skelton gorgodaが、気になりますね。これは、死と昇天を意味するものだそうです。あくまで、sainteなのでしょう。でも、この肌の色はRenoirルノアールの少女の肌の晴れやかさを予感させます。

 (続く)
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by araeshuzo | 2015-12-25 21:41

 ヨーロッパでは、17世紀に入るとバロックbaroque美術と呼ばれる様式が始まります。


  「バロック美術とは、16世紀末から18世紀初頭にかけヨーロッパ各国に広まったバロックと総称される様式にもとづいた絵画や彫刻などの美術のことです。

ルネサンスでは、絵画における理想は、均衡ある構図であるのに対し、バロック美術は、動的な表現、流動的な画面作りが特徴です。主題としては、宗教画、神話画、肖像画が大部分を占めるも、風俗画や静物画等でも傑作が多く残されています。バロック美術は、カラヴァッジョによって開花されたといわれていますが、動的な人体表現はルネサンス期のミケランジェロから受け継がれているともいえます。」ネットからの引用

 西洋美術は、宗教画からの解放を目指してきたのでしょうか?だんだんそんな気がしてきます。

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「無原罪の御宿り」 1630年頃、フランシスコ・デ・スルバラン
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by araeshuzo | 2015-12-24 19:28

 16世紀の後半になるとルネッサンスの美術はマンネリ化し、マニエリスモと呼ばれる時代になります。そして、この頃、日本では

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長谷川等伯(はせがわ・とうはく)と言う画家が狩野派(L'ECOLE DE KANO)と対峙して活躍しました。いずれも心の中を表しているような絵(心象画)です。鳥の姿をデザインのように表すという手法も使われています。最下段の「松林図」は、モノトーンでこの迫力です。前衛絵画(AVANT-GARDE)の到来を予感させる絵画ですね。

室町時代から江戸時代まで主流だった狩野派の絵を紹介します。16世紀に描かれたものです。

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中段は南蛮画と呼ばれ、当時ポルトガル人やスペイン人が日本に来て、新しい文物をに伝えていました。絵の対象は外国人ですが、作風は日本のもので変化していません。この頃、西洋のrealismeは、まだまだ遠かったのです。最下段は、伝狩野永徳の檜《ひのき)図で、国宝です。

 《続く)
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by araeshuzo | 2015-12-16 19:36

 
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雪舟の時代15世紀、ヨーロッパでは20歳のかの有名な万能の天才レオナルド・ダ・ビンチが「受胎告知」を描いています。私はこれが古典的西洋絵画の特色であるrealismeの誕生であると思います。衣服の皺(しわ)を実にリアルに写実しています。床のタイルの砂に至るまで緻密に描写しています。まるで高性能のカメラで撮ったかのように。

中世ヨーロッパでは、宗教画でもたいして目に引くものありませんが、ルネッサンス期になると、ギリシャの古代彫刻のようなリアルな絵画が登場します。ギリシャ神話をモチーフにしたボッテチェルリの「ヴィーナスの誕生」やジョットの作品ですが、レオナルドほどにはリアルではありません。

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いずれもモナリザと並ぶレオナルドの有名な作品です。光と影を使った立体感、遠近感は画期的なものです。そして、ただリアルに描くだけでなく、「洗礼者聖ヨハネ」では、人差し指を上に上げさせ、顔を正面から描かず、「なんたる神秘!」と驚嘆させる技法と宗教的メッセージを残しています。「聖アンナと聖母子」にしても幼いキリストを見守る母親と祖母の顔は慈悲深い母性をリアルに表し、かつモナリザとも共通する背景はレオナルドが自然に対し畏敬の念をもっていたことを感じさせます。

こういうrealismeは、明治になって日本人が西洋絵画を学ぶまで日本には存在しませんでした。

当時、イタリアのフィレンツエには、ラファエロやミケランジェロという大天才もおり、躍動感に満ちた宗教画を描いて、まさにルネッサンスという美のビッグ・バンを起こしておりました。

私は、若い頃彼らの作品を見て、引付けられ憧れました。そのリアルな迫力に。日本にはない美ですから。

  (続く)
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by araeshuzo | 2015-12-14 03:01

 
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 室町時代の雪舟(せっしゅう)という禅僧によって描かれた秋冬山水図(冬景色)です。水墨画でモノカラーです。僧侶によって描かれても、宗教画ではありません。まったく関係ない風景画です。こんな風景が日本に存在したと思いますか?風景画なのに現実的な景色ではありませんね。これは、雪舟の観念の中の風景、つまり心象画だと思います。15世紀初頭には、日本ではもうrealismeを超えた心象画が現れていました。

(続く)
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by araeshuzo | 2015-12-08 01:29

 https://www.google.co.jp/search?q=琳派&rlz=1C1CHNY_jaJP634JP634&espv=2&biw=992&bih=578&tb

> テロに負けずに頑張ってください。2-26(に、に-ろく)事件知っているとは、さすがですね。今、足利に帰る電車の中です。琳派(りんぱ)展は、おもしろかったです。勉強になりました。世界のavant-gardeな美術のracineは、日本の古典美術にあることを確認しました。ただ、ヨーロッパに伝わったのは、幕末に浮世絵(うきよえ)としてですね。アニメのracineも平安、鎌倉時代、江戸時代へとつながる巻物の絵にあること分かりました。日本の美術は、伝統的にrealismeでなく、sur-realismeやimpressionismeなのですね。明日は、テレビで、
> 尾形光琳(おがた こうりん)の番組あるので、見ます。荒江


 私はアートについてよくわかりませんが、先生の説明でなんとなく日本の美術の基本をもうちょっとわかるようになりました。
たしかに、先生の言う通り、日本の美術はほんとうにsur-réalismeというものですね。
そういえば、江戸時代の浮世絵と言ったら、すぐ歌舞伎の俳優の絵とか、あの時の綺麗な芸者などのイメージが一番強いなんですが、日本の美術なんらかで神道は仏教と繋がりがありますよね。他のないのですか?誰かの肖像画でも宗教でもない美術って…

 お返事ずいぶん遅くなってしまいました。忙しかったもので。日本の美術について少し語ります。

 
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 この写真は、日本最古のstatueですね。縄文時代のもので今から2500年以上前のものです。呪術的な意味があり、豊穣(食べ物がたくさん取れますように)を祈ったものとされています。ずいぶんdeformeされていますでしょ。目の形が、めがねをかけているように見えますので、宇宙人だとする説もあります。

 5世紀になると仏教が伝わり、仏像が作られるようになります。初期の仏像では、法隆寺の観音像(国宝)が有名ですね。そのほか仏教建築物もたくさん作られました。キリスト教では、偶像崇拝を禁止しているでしょ。でも、十字架のキリスト像やマリア像はたくさんありますね。ミケランジェロのピエタ像は凄いですね。ヨーロッパでは、中世からルネッサンス、バロック期にたくさん宗教画が書かれていますね。神様・宗教のための芸術だったのでしょう。

 日本では、仏教は偶像崇拝を禁止していませんから、(初期の原始仏教は禁止していました。でも、アレキサンダー大王の東方遠征で西アジア{今のパキスタン}にギリシャ文化が伝わり、ガンダーラ美術が興りました。仏像の誕生です。)飛鳥時代から江戸時代まで、仏像はたくさん作られました。キリスト教と違って、仏像にはたくさんの種類があります。教祖である釈迦(しゃか)の仏像、釈迦如来(しゃかにょらい)だけでなく、悟った人を意味する如来だけでも阿弥陀如来、薬師如来、大日如来等様々。また、菩薩(ぼさつ・まだ、悟りにいたらず考えている人)にいたっても、観音菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩、弥勒菩薩などなど様々。観音菩薩でも十一面観音・千手観音,犬猫観音、馬頭観音、白衣観音(食べられる魚の菩提のため)と救いの手は止まることを知らず、十二神将、四天王、28部衆、五百羅漢まで加えて仏像は多様を極めます。元々、アジアにはたくさんの神がいますからね。釈迦(釈迦)仏陀(ぶっだ)に諭されてて、仏教に帰依(きえ)するようになった神もたくさんおり、仏像になっています。

 これらの仏像の中には優れた美術品もたくさんあり、京都の広隆寺の弥勒菩薩(みろくぼさつ)像、奈良の天平の美少年と言われる阿修羅増(あしゅらぞう)は美しいですね。奈良の薬師寺の日光・月光菩薩(にっこうがっこうぼさつ)は、いろっぽさが漂うグプタ様式と言われ、その美しさはルーブル美術館のミロのヴィーナスをしのぐほどです。

 こうして、仏教美術は仏像が主体で仏教画は曼荼羅(まんだら・仏教の世界を表した絵)を除いてあまりありません。その代わり、絵画は別のところで活躍します。平安時代になると大和絵などで源氏物語が描かれました。
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 京都の高山寺というお寺には、国宝である鳥獣戯画図など残っています。平安時代から鎌倉時代にかけて描かれました。
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まるで、漫画でしょ。かえるやウサギが遊んでいます。実にこっけいですね。これは十数メートルの長い巻物に描かれたものです。物語や話が連続していますから、アニメの起源とも言われています。

《続く)
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by araeshuzo | 2015-12-06 18:22