パリで「日本語の女言葉は差別です。」と言われて、意外でしたが、帰国して日本人の女子大生たち、世界の日本語が上手な女子大生たちに意見を聞いてみました。

 日本の女子大生の中には、「女言葉って何ですか?」とか分からない子もいたのには驚きましたが、次の回答を寄せた子もいます。フランス留学経験のある女子大生です。
 「私の意見としては上品らしさを言葉から感じることのできるのが日本語だと思います。女言葉・男言葉を私たちは無意識のうちに使っているので、差別的だと思って使っている人は少ないのではないかなあ… それが日本の文化というか?? 使っている私たちが差別だと感じていないのだから疑問に思ったり、反発したりする人もいないのではないでしょうか」

 また、日本文学を専攻している女子大生は、
 「女の子だから、女らしさが言葉に出るのです。決して差別ではありません。」

 日本に留学経験があり、日本で働いたことのあるフランス人の女性は、
 「私は今ニースに住んでます。
どの女言葉が差別ですか?フランス語にも女性は男性と違うふうに喋ってますから、フランス語に関しても同じことを言えるかな。」

 今日、回答を寄せたタイの子は、高校のとき、1年間日本に留学、その後タイの大学で日本語を専攻した女性です。お父さんは日本人で、お母さんはタイ人です。バンコックに住んでいます。
 「遅くなってすみません。女言葉の差別ですか?年齢によって、言葉の使い方が違うですね。なんかよくわかりませんが、あまり変な言葉を聴いたら、たぶんこれは今はやっているなぁと思われます。」

 モンゴル人、フィンランド人の若い女性にも聞いてみましたが、まだ返事ありません。

 日本語は、相手に対して言葉を使い分けるというのもあります。目上の人には敬語を、子供にはわかりやすい言葉を、赤ちゃん・幼児には赤ちゃん言葉を使います。目上の人には敬意を表するために敬語を使います。また、大人になれば、大人らしい言葉を、地位が上がれば威厳に満ちた上品な言葉を使います。

 こんな複雑な言語、外国人にとっては頭が痛くなってしまいますね。でも日本の文化の中で暮らしていれば、自然と簡単に身についてしまうものです。

 そして、「らしさ」ということが大切です。feminiteは女性性つまり女らしさです。materniteは母性つまり母親らしさです。日本語は「らしさ」が出てくる言語です。男の性格は、粗暴乱暴ですから、ついつい乱暴な言葉を使ってしまいます。女性は優しく繊細な性格ですから、女性の口からは柔らかい言葉が出てきます。これは、強制されて出てくるものでなく、自然と自分の心の中を表現、つまり自分らしさを出しているのだと思います。

 男性でも、女の性格が入った人、極端なことをいうと女装家のマツコ・デラックスやマングローブ・ミッツは女言葉を話しています。逆に、日本人でも男性的な女性は男言葉を話しています。和田アキ子みたいな人。
みんな自分らしさを表現しているのだと思います。

 アリスさんからの回答は次のようなものでした。
 「んー、そうですね… まぁ、個人的には考えたことがありますね、女言葉なんてちょっといやだなとか。日本語を習う女の友達から「男の人には「私」だけじゃなくて、「僕」とか「俺」とかもあるよね、ズルいよ」と言われたことがあります。実際、私も友達と話すときは「ぼく」しか使えません (笑) たぶん、女言葉は丁寧すぎて、女子だからそれを使わなければいけないということは、なんか、拘束される感じがするのではないかと… それに、やっぱり、フランス語にはそういう相違がありませんので、比べるのも難しいですね (´∀`; )」

 これは、フランスの学校で日本語を習って、女言葉を規則のように捉えているからだと思います。日本の文化の中で自分を開放し、自分らしさを表現していけばいいだけのことですから。自分が女らしければ自然と女言葉が出てきますし、男ぽっけれれば(boyish)男の言葉が多く出てきます。言語は教室の中で学ぶものでなく、最終的にはその文化の中で学び、使うものですね。そういうことが、私の若いころに比べれば、容易にできる時代ですから。

 最後に、子供の段階で、面白がって女の子が僕とか俺とか言っている例があります。女子大生でも。一種の流行・若者言葉かもしれません。日本では、言葉遣いで人格が判断されますから、社会にでればきちんとした言葉遣いになるでしょう。(完)
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by araeshuzo | 2016-05-28 07:56